- 本を読んだけど、感想文の量が少ない
- 感想文を誰かに評価してもらいたい
- 感想を書いて自分の考えを整理したい
「感想をとにかくブログに書け」という主張があります。これはアウトプットは大事だけど、ブログ・SNSに書くのは早いです。
なぜなら、実は感想文の本当の価値は、もっと個人的なところにあります。「自分の考えを整理し、深めるためです」ということです。
このブログ記事では、読書感想文が苦手なあなたにこそ知ってほしい、AIを味方につけて自分の考えを深める方法をお伝えします。
大切なのは、最初から完璧な文章を書こうとしないことです。まずは自分の本音を言葉にすることから始めましょう。
感想は誰にも見せない前提で書く
多くの人が感想文を書き始める際、まず思い浮かぶのが「SNSやブログに投稿すること」ではないでしょうか。
しかし、これが感想文を書く上で1番の落とし穴になる可能性があります。
なぜなら、多くの人に見て欲しいので、無意識のうちに「他人の目を気にする」ようになるからです。
どうせ書くなら、お金や名誉が欲しいから。
「この感想、つまらないと思われないかな?」
こうした不安は、あなたの本音をおおい隠し、当たり障りのない表現になってしまいます。
自分の言いたいことすら言えなくなり、表現にドンドン個性がなくなります。
誰かに褒めてもらうために書く文章と、純粋に自分の思考を整理するために書く文章では、本音の度合いが全く異なるからです。
たとえば、まだ免許を持っていない人にいきなり「高速道路を運転してきて」と言うようなものです。
書く習慣が身についていないうちに、ネットという公の場で書くのは非常にハードルが高い行為です。
感想文を書く上での最初のステップは、「誰にも見せない前提」で、自分の本音を正直に書き出すことです。
人目を気にすることなく、心のままに書くことで、思考は自然と整理され、書くこと自体への抵抗感もなくなっていきます。
このステップを飛ばして、いきなりネットに投稿しようとすると、本音は書けず、表面的な文章しか書けなくなってしまいます。
まずは、自分自身と向き合うための練習として、感想文を活用しましょう。
ワードやメモ帳に感想を書いてみる
「誰にも見せない前提」で書くことが大切だとしても、「どこに書けばいいの?」と疑問に思うかもしれません。
紙のノートに書く人もいますが、私は断然デジタルツールをおすすめします。
理由はシンプルです。紙だと「忘れる」からです。読書感想を書いた紙を整理するのが大変すぎて、紙をなくしてしまいます。
紙に書いたメモは、どこかに紛れてしまったり、時間が経つと読めなくなってしまったりする可能性があります。
その点、パソコンやスマートフォンのファイルは、適切に保存さえすれば半永久的に残ります。
「○○の読書感想文」とファイル名にすれば、PCが探してくれます。例えば、競馬の血統学という本の感想を書いたとします。
ファイル名は「競馬の血統学の読書感想文」と書けばなくなりません。ファイル名で検索すればいいからです。
私は最初、Microsoft Wordを使って感想を書いていました。
しかし、最近はマインドマップや、電子書籍に直接書き込むことが増えました。特に電子書籍に直接書き込む方法は、読んだページと感想が紐づいているので非常に便利です。
書いた感想はPDFファイルとして保存し、いつでも見返せるようにしています。
後ほど解説しますが、最終的にはAIに分析してもらうので、どんなツールを使っても構いません。あなたが一番気軽に書けるツールを選んでください。
- ワード/Googleドキュメント: シンプルなテキストで書くのが好きな人におすすめ。
- マインドマップ: 思考の広がりを可視化したい人におすすめ。
- メモ帳アプリ: とにかく軽くてシンプル。
大切なのは、「書くこと」自体に慣れることです。完璧なツールを探すよりも、今すぐにでも始められるものを選んで、とにかくアウトプットしてみましょう。
下手くそな感想でもいいから書いてみる
「でも、何をどう書けばいいのか、やっぱりわからない…」
そんなときは、下手くそな文章でも大丈夫というマインドセットで始めましょう。感想文は、誰かに評価されるためのものではありません。まずは「ストレス発散」だと思って、心の中にあるモヤモヤを言葉にしてみるのです。
私自身、最初から上手な文章が書けたわけではありません。私の書いた感想文の例を挙げてみましょう。
「おうちストレス」を読んだ感想について
3分間運動することは体にいいからやりましょうと言う意見に賛成です。何故なら、3分間なら運動習慣のない私でもできそうだからです。運動しないでゴロゴロしているだけでは駄目だとわかった。
何もしないで1日を過ごすのは大変だ。
こんな感じでいいです。改行・文末を気にしないで書けばいいです。
文法を気にすると、文章が書けなくなります。
書くことに慣れてきたら、「なぜそう思ったのか?」と自分自身に問いかけ、深掘りする練習をしてみましょう。
「○○の意見に、賛成です。何故なら~だからです」という感じで賛成・反対の意見に関する根拠を付け足しましょう。
文章が書くきっかけがつかめない場合は、以下のテンプレートを参考にしてみてください。
「〇〇」を読んだ感想について
- 【印象に残ったこと】:読み終えて一番心に残ったことや、感情が動いた部分を自由に書く。
- 【賛成意見】:筆者の意見や、作中の出来事で自分が共感したこと、納得したことを書く。
- 【反対意見】:共感できなかった点や、おかしいと思ったことに書く。
無理にテンプレートを使う必要はありません。しかし、「何を書けばいいかわからない」と感じる場合は、このテンプレートがあなたの書くきっかけを与えてくれるはずです。
書いた感想をAIに分析してもらう
感想文が書けたら、次はその文章をAIに分析してもらいます。
AIは単なる文章生成ツールではなく、あなたの思考を整理し、新たな視点を与えてくれる最高のパートナーです。
先ほどの「おうちストレス」の感想文を例に、AIに分析してもらいましょう。
Geminiに以下のように指示を出します。
「おうちストレス」を読んだ感想について
3分間運動することは体にいいからやりましょうと言う意見に賛成です。何故なら、3分間なら運動習慣のない私でもできそうだからです。運動しないでゴロゴロしているだけでは駄目だとわかった。
何もしないで1日を過ごすのは大変だ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
分析・アドバイスして。
難しいプロンプトもあるけど、最初はこれでいいです。AIがそれっぽい回答をしてくれます。
おうちストレスを読んだ感想についての分析とアドバイスをします。
感想の分析
ご提供いただいた感想文には、以下の2つの主要なポイントがあります。運動について:
「3分間運動することは体にいいからやりましょう」という意見に賛成しているのは、「3分間なら運動習慣のない自分でもできそう」という手軽さと実行可能性を重視しているためです。また、「運動しないでゴロゴロしているだけでは駄目だ」という言葉から、現状を変えたいという意識も読み取れます。「何もしない」ことについて:
「何もしないで1日を過ごすのは大変だ」という言葉は、一見すると矛盾しているように感じられます。これは「何もしない」という状態が、単なる身体的な休息ではなく、精神的な停滞や満たされない感覚を伴い、かえって心身に負担をかけることを示唆していると考えられます。感想を深めるためのアドバイス
感想文をより豊かにするためには、具体的なエピソードや理由を付け加えることが効果的です。以下の2つの視点を参考に、文章を書き加えてみましょう。「なぜ3分ならできそう」と感じたのか、具体的な状況を加えてみる
例:「以前、1時間のトレーニングをしようとして挫折した経験があったから、3分という短さなら続けられる気がする」
例:「家事や仕事の合間に3分だけなら、時間を見つけやすい」
「何もしないのが大変」だと感じた、具体的な状況や感情を説明してみる
例:「何もしないでいると、何もできていない自分を責めてしまい、かえってストレスが溜まる」
例:「ただゴロゴロしているだけなのに、夜になっても疲れが取れず、逆に体がだるく感じる」
このように、感想の背後にある「なぜ?」を掘り下げることで、文章に深みと説得力が増します。ご自身の体験を具体的に言葉にしてみることをお勧めします。

AIはいっぱい文章を書いてくれるので、考えるネタがありますね。
AIはあなたの書いた文章を客観的に分析し、テーマごとに分類してくれます。
最初はアドバイスを見て、「なんか違うぞ」と思うことをワードに書き足せばいいです。
AIの表現があなたの考えと少し違っていても大丈夫です。その違いを読み比べることで、新たな発見が生まれるからです。
例:「ただゴロゴロしているだけなのに、夜になっても疲れが取れず、逆に体がだるく感じる」
私は違って、「ゴロゴロしていると昼寝してしまい、気持ち悪くなってしまう」とワードに書き足しました。
AIの分析結果を見て、他にも思うことがあります。以下の文章を読んで、「なんか難しい表現だけど何を言ってんだ?」と思ったわけです。
「何もしない」という状態が、単なる身体的な休息ではなく、精神的な停滞や満たされない感覚を伴い、かえって心身に負担をかけること
この文章を読んで、書籍の該当箇所を読み返せば、あなたの考えはさらに深まります。
「何もしないで考えていることは精神・身体的にも健康に悪影響を及ぼします。」ということです。
AIにすべてを任せるのではなく、「AIと一緒に考える」というスタンスで臨むことが大切です。

AIは本当に色んな分析をしてくれるので考える材料を作ってくれます。
感想文を書くことは、自己成長のための非常に有効な手段です。ぜひAIを味方につけて、自分自身の考えを深める旅を始めてみましょう。
最後:
感想を書くことは自分に向けて書くことが大事です。感想文の評価はAIがしてくれます。
AIが評価を見て、自分で考えるきっかけを増やしていけばいいのです。
- 誰にも見せない前提で本音を書く。
- AIをパートナーにして、自分の考えを深める。
- メモ・ワードならファイル名からファイルを探せる