- 自分ってショートスリーパーかも?
- 体調悪い時はたくさん寝てもいいの?
- 睡眠不足が体に悪いことは知っているけど、行動に移せない
「規則正しい睡眠を心がけましょう!」
親・学校から「規則正しい睡眠をとりましょう!」と言われ続けても、実際にどうすれば眠れるのかは誰も教えてくれません。
結果として、何を改善すればいいのか分からないまま過ごしてしまいます。
結論から言えば、『睡眠の超基本』を読めば、睡眠の正しい知識と改善方法が理解できます。
この本には、睡眠の基礎から生活習慣の整え方まで、分かりやすくまとめられています。
この記事では、書籍『睡眠の超基本』から私が学んだ内容と、実際に試して効果を感じた快眠のコツを紹介していきます。
「睡眠の超基本」を読んで知ったこと:3選
睡眠に関して、網羅的に書かれていて勝ったよかったなと思える本です。
睡眠に関する知識は本書でも多く紹介されていますが、特に印象に残ったのは次の3点です。
- ショートスリーパーのほとんどは思い込み
- 体調不良の時は普段よりたくさん寝ていい
- 睡眠不足だと太る
これら3つのポイントについて、以下で解説していきます。

どこかで聞いたことがある睡眠に関する知識をしっかり学べます。
ショートスリーパーのほとんどは本人の思い込み

訓練次第でショートスリーパーになれると言われていますが、必要な睡眠量は遺伝子によって決まるため、訓練で変えることはできません。
そのため、ほとんどの人が「自称ショートスリーパー」と言ってもよいでしょう。
「睡眠の超基本」より引用
「ショートスリーパーなんて、ほとんど存在しないだろう」と私は思っていました。
なぜなら、学生時代に宿題が終わらず徹夜をして、あまりの眠さに苦しんだ経験があるからです。
実際、本書でも ショートスリーパーは「数千人に1人」という非常に稀な存在と説明されています。
彼らは遺伝的な要因によって、一般より短い睡眠(1日3時間)でも十分に回復できる ― いわば生まれつきの体質なのです。
もし今、「自分はショートスリーパーだから短くても大丈夫」と思っているなら、一度立ち止まって考えてみてください。
本当にあなたは、数千人に1人の特別な体質なのでしょうか?
もし気になるなら、病院で専門医に相談し、自分が本当にショートスリーパーかどうか確認してみるのが確実です。
自分をショートスリーパーだと決めつけて睡眠の問題から目をそらすのではなく、まずは「しっかり寝ること」を意識するところから始めましょう。
体調不良の時は普段よりたくさん寝ていい

体調が悪いときは睡眠への要求に抗わず、時間が許す限り眠ることが重要です。
インフルエンザなどの感染症にかかっているときは、長い睡眠をとることで早く回復しますが、普段から無理に長く眠ろうとするのはおすすめできません。
「睡眠の超基本」より引用
体調が悪いときは、無理せずしっかり寝る!
この考え方を知れたのは本当によかったです。なぜなら、私は「規則正しい生活こそ絶対に正しい」と思い込んでいたからです。
私の睡眠時間は約7時間。体調が悪い日でも、せいぜい9時間までしか寝ないよう自分を縛っていました。
インフルエンザのときも、本当は起きているのがつらかったのに、ネット動画を見ながら無理に起き続けていました。
今思えば、素直に寝ていればもっと楽になれたのに と思います。
本書を読んで、「体調が悪いときは長く寝ていい」と知れたことで、これからは病気の日は 「10時間寝てもOK」と気持ちを切り替えることにしました。
体が「休みたい」というサインを出しているときは、その声に従い、必要なだけ眠ることが何よりの回復薬になります。
睡眠不足だと太る

睡眠不足によって疲労感が高まると、運動量が低下します。その上、覚醒時間が長いことで食事や間食の機会が増え、カロリーの摂取量が増加しやすくなります。
「睡眠の超基本」より引用
睡眠不足は、単に疲れが取れなくなるだけでなく、体重増加につながることが分かりました。
これは個人的にも「確かにそうだな」と実感できます。寝不足のときはとにかく体がだるく、運動する気になれません。
夏に寝不足だった日は、朝から夜までずっとゴロゴロしていたこともありました。
動かないと暇になり、ついラーメンなど脂っこいものが食べたくなるのも寝不足の日の特徴です。
結果として、睡眠不足が続くと 太りやすくなる上に、運動する気力もなくなる。悪循環に入り込んでしまいます。
やはり、しっかり睡眠をとることが大事だと改めて実感しました。
「睡眠の超基本」を読んで実践したこと:5選
私が本書を読んで実践したことは以下の5点です。それぞれ実体験を交えて解説します。
- 睡眠日誌をとる
- 規則正しい睡眠を心がける
- お風呂に入る前に自室の部屋を暗くする
- コーヒーを午後2時以降に飲まない
- 運動をするのはお昼から夕方までにする

睡眠に関する知識を得てから、不規則な睡眠を改善した方が絶対にいいです。
睡眠日誌をとる

ダイエットを例にすると、まず毎日の体重を記録することから始まります。
すると、体重を増やしたくないという意識が働き、太るような行動を自然と制限するようになります。これを「行動変容」と呼びます。
睡眠でも同様で、睡眠時間、就寝前にしたこと、朝起きたときの気分などを記録することで、自然と睡眠の質を上げるための行動がとれるようになっていきます。
「睡眠の超基本」より引用
質の良い睡眠を目指すなら、まずは自分の睡眠パターンを正確に把握することから始めましょう。そこでおすすめしたいのが「睡眠日誌」をつけることです。
睡眠日誌のつけ方はシンプルで構いません。私はExcelで記録しています。
Excelなら合計睡眠時間の自動計算やグラフ化も簡単にでき、睡眠の傾向がひと目で分かります。
また、睡眠に関するちょっとした感想を書くのもおすすめです。「昼間なんだか眠いな〜」「昼間に1時間寝てしまった」など、短いメモで構いません。
なぜなら、私たちはたった2日前のことでさえ、具体的な睡眠時間を正確に覚えていないことが多いからです。
たとえば「7月14日は何時に寝た?」と聞かれても、記憶だけで答えるのはまず不可能でしょう。
しかし、エクセルに記録していれば「22時34分に寝た」とすぐに確認できます。
記憶に頼ると「だいたいこのくらいだったはず」という曖昧な情報になってしまうため、数値として残すことが何より大切です。

規則正しい睡眠を心がける

健康的な生活を送るうえで、規則正しい睡眠はとても重要です。
工場勤務、交代制勤務、夜勤をしている人の話を聞いても、不規則な睡眠が体に負担をかけることは明らかです。
とはいえ、「毎日まったく同じ時間に寝起きする」と聞くと、少し窮屈に感じてしまいます。
そこで私は、就寝時間を±1時間の範囲で調整するという方法を取り入れています。(私の場合、基準の就寝時間は23時です。)
疲れている日は22時頃に寝てしまいますし、朝はアラームを7時に固定しています。ただし、早く起きて眠い日は「二度寝してもOK」というルールにしました。
人間は本来、朝に起きて夜に眠るという生活リズムを持っています。仕事の都合で無理をして、健康を損なう必要はありません。
最初は不規則な生活習慣が抜けず、規則正しい睡眠に切り替えるのは大変でした。
しかし、寝る時間と起きる時間をある程度固定していけば、体内時計は自然と整っていきます。
夜になると眠くなり、朝は自然に起きられるようになります。
普段はできるだけ睡眠リズムを一定にし、規則正しい睡眠習慣を続けたほうが体も心も楽だと実感しています。

夜になったら寝る。これが人間の習性です。
お風呂に入る前に自室の部屋を暗くする

日本の住宅は夜の照明が過剰に明るい傾向があります。寝室だけでなく、リビングなども夜の間は薄暗く、リラックスくらいの照明にしましょう。
雰囲気のいいレストランや欧米のホテルくらいの明るさが理想です。
「睡眠の超基本」より引用
寝る前に部屋の照明を暗くすると、明らかに眠りやすくなり、熟睡できるようになりました。
私は、お風呂に入る前に作業をすべて終わらせ、部屋の照明をすべて消し、布団を敷いて“寝るだけ”の状態にしておきます。
照明を落とした部屋は、夜の静けさと暗さだけが残り、自然と心が落ち着いてきます。
就寝時間を記録する時は、風呂から出て着替えを済ませたタイミングでメモ帳に書くようにしています。
翌朝、そのメモをもとに睡眠日誌へ記録すればOKです。夜にPCで記録してしまうと、ブルーライトで目が冴えてしまうので避けています。
部屋を明るくしないまま布団に入ると、スムーズに眠れるようになりました。


紙に記録した時間は自分で見てわかることが大事です。
コーヒーを午後2時以降に飲まない

カフェインが眠気を覚ますという作用は知っている人も多いと思いますが、この覚醒作用は、摂取後15分から効果が現れ、最大効果は30分〜1時間。
効果が半減するまでには2〜8時間ほどかかります。中には、午後6時に飲んだカフェインの影響が午前0時以降も続くこともあります。
「睡眠の超基本」より引用
コーヒーを飲むと眠気が覚めることは知っていましたが、カフェインの効果が最長8時間も続くというのは本書を読むまで知りませんでした。
私は23時頃に寝るため、カフェインが睡眠を妨げないよう、コーヒーは14時までと決めています。
それ以降に飲むと、覚醒作用で寝つきが悪くなる可能性があるからです。
どうしても午後にコーヒーが飲みたいときは、麦茶やノンカフェイン飲料に切り替えました。麦茶も意外とおいしく、満足感があります。
午後以降の飲み物を選ぶときは、「カフェイン 飲み物」と検索して確認するのがおすすめです。
検索するのが面倒な人は、下記のツイートを参考にしてください。
いろんな飲み物のカフェインを濃度と量でマッピングするとこうなる pic.twitter.com/Zzc4011Iv7
— じゃぐ| 食品研究×新規事業 (@food_juggle) April 16, 2023
夜更かし覚悟でコーヒーを飲んでも意味がありません。水や麦茶など、睡眠の妨げにならない飲み物はいくらでもあります。
私は「絶対にコーヒー以外飲まない」と決めているわけではないので、水でも十分おいしく感じられます。
運動をするのはお昼から夕方までにする

運動をするのは寝る時間の90分ほど前にしましょう。(略)
激しい運動をすると、身体が活性化し、交感神経が刺激されます。その結果、リラックスするための副交感神経の活動が低下して、寝つきが悪くなる可能性があります。
「睡眠の超基本」より引用
寝る前に激しい運動をすると、かえって眠れなくなるという事実を知り、とても驚きました。
というのも、学生時代に野球部の友人から「夜までバットを振っているとぐっすり眠れる」と何度も聞いていたからです。
さらに、プロ野球選手の自伝でも「朝までバットを振ってから寝た」などの話を読んでいたため、私はずっと「激しい運動しても眠れる」と思い込んでいました。
実際のところ、私は21時以降に外で激しい運動をしたことがほとんどありません。
せいぜい、21時すぎに5分だけ軽くランニングした程度です。そのため、寝苦しさを実感したことはありませんでした。
現在の就寝時間は23時なので、21時以降は激しい運動を避け、軽いストレッチだけにしています。
ストレッチは体がリラックスし、副交感神経が優位になるため、睡眠にも良い影響があるそうです。
実際、布団に入って軽くストレッチをすると、気づけばそのまま寝落ちしていることもあります。
今では、激しい運動は夕方まで、夜はストレッチ中心という習慣に落ち着きました。
睡眠するなら、規則正しくしよう
睡眠をするなら、規則正しくしましょう。夜に寝て、朝に起きる。これが基本です。
そんな当然なことを教えてくれる本でした。
- 規則正しい睡眠が大事
- 朝起きて、夜に寝ましょう
- ショートスリーパーはほとんど存在しない
- 寝る前に部屋を明るくするな
- コーヒーは午後2時以降飲まない
- 交代勤務はやめとけ
- 寝る前に激しい運動をするな
他にも読みたい本を探している人は以下のサイトを参考にしてください。


