- 「勉強が忙しいから」は退職の理由として駄目なのか?
- そもそもどんな退職理由がいいの?
- 上司の言うことがやはり正しいのか?
「勉強が忙しいから辞めたい」は退職理由として問題ありません。なぜなら労働法では辞める理由は基本的に何でもいいからです。相手を侮辱したりしない限り大丈夫。
バイトを始めた大学生だと労働法のことを知りません。だから上司の言うことが正しいと思ってしまうけど、労働法を知らないトンデモ上司がいます。
この記事では「勉強が忙しいから辞めます」が退職理由として問題ないことについて解説します。
- 「勉強が忙しいから辞めたい」と思っている大学生
- 退職の理由について不安な大学生
- 辞めるのがとても難しいと思っている人
退職理由は基本的になんでもいい
「勉強に集中したい」「学校の予定が忙しくなったから、バイトを辞めたい」――そんなふうに考えている大学生の皆さん。安心してください。
退職の理由は基本的に何でもいいです。
- 具合が悪くなったから辞める
- 家の都合で辞める
- 転職するなら辞める
大学生なら「勉強が忙しい」という退職理由は社会的に認められています。
そもそもアルバイトでも、法律上はしっかりと「労働者」として扱われます。つまり、バイト先で働いるなら、「辞める自由」がちゃんと認められているのです。
しかも、辞めたいと伝えてから2週間がたてば、原則として契約は終了となり、辞めることができます。
民法第627条には「雇用の期間に定めがないときは、解約(=退職)の申入れから2週間が経過すると雇用契約が終了する。」とあります。 労働相談Q&Aより引用
たまに、バイト先の人から「学生気分が抜けていない」「無責任だ」などと言われることもあるかもしれません。
退職理由がふさわしくないと騒いで退職を拒否しても、裁判すれば会社は負けます。
法律では、バイトを辞める理由どんな内容でも基本的に認められています。
- 学業を優先したい
- ゼミやサークルとの両立が難しくなった
- 就活が忙しくなった
また、学生のアルバイトは「失業保険」の対象ではないため、正社員と違って「自己都合退職」か「会社都合退職」を会社は考える必要はありません。
あなたの気持ちを大切にして、自分にとって一番いい選択をしてください。辞めるのはあなたの自由ですし、誰にも止めることはできません。
留年して困るのは大学生だから
大学生にとって、1番大切なのはやはり「学業」だからです。
ある大学生は、バイトで夜遅くまで働いたことで睡眠不足になり、朝の授業に出られなくなってしまいました。さらに、ゼミの活動やレポートの提出が間に合わず、大切な単位を落としてしまうこともあったそうです。
こういったことが続くと、「留年」という大きな問題につながってしまいます。
一部のアルバイト先では、学生が「勉強が大変なので休みたい」と言うと、「学生気分はもう終わりだ」「学業より仕事を優先しろ」と無理なことを言われるケースがあります。
たとえバイト先にどれだけ貢献していても、留年して困るのは自分自身と家族です。バイト先は、あなたが留年しても「頑張ってね」と言うだけで、学費を払ってくれるわけではありません。
大学で1年留年すると、国公立なら約53万円、私立なら約93万円もの学費が追加でかかります。これを払うのはバイト先ではなく、あなたやご家族です。
奨学金をもらっている人は、留年するとそれが止まる可能性もあります。卒業後に返さなければならない奨学金の計画にも影響してしまいます。
店側は留年で発生する負担を何も支援しません。
学業を優先するという判断は、自分を守るためにとても大切なことなのです。無理にバイトを続けて勉強が遅れてしまっては、本末転倒です。
自分の将来をしっかり考えて、「勉強を優先したい」という理由でアルバイトを辞めることは、立派な判断だといえます。
経営者の方があまりにもひどい
「学生気分が抜けてないから退職を認めない」なんて聞いた時点で「この経営者やばい人だな」と思いましょう。
退職の理由は基本的に何でもいいことは労働法を知っていれば、すぐにわかります。
こんな単純なことを知らないで経営している人ははっきり言って「無免許経営」です。電車の踏切を一時停止しないで罰金食らって、文句を言いまくっている運転手と同レベル。
アルバイトをしている大学生でも、法律では正社員と同じように「退職する権利」があります。会社の許可がなくても、2週間前に「辞めます」と伝えれば、基本的には辞めることができると決まっているのです。
理由も「学業に専念したい」「体力的にきつい」は退職の理由として問題ありません。

それでも学生気分が抜けてないだろ。
大学生は勉強や就職活動に忙しく、社会保険(健康保険や失業保険)もない状態でアルバイトを頑張っています。
そんな学生に無理をさせて、自分の都合ばかり押しつけるのは正しくありません。
労働法では大学生は社会保険の対象外です。
本来、1週間に20時間以上働く人には、雇用保険などの社会保障が必要になります。高卒で働いている人が同じく週30時間以上働いているなら、社会保険の対象です。
社会保険の対象外の大学生を働かせて、自分だけ得ができる経営が可能です。人手不足の会社は人件費を削減するために、大学生をこき使っています。
これは大学生を安く使おうとする“搾取”に近い状態です。
大学生にとってアルバイトは、あくまで卒業までの「一時的な仕事」です。本業は勉強ですから、学業を優先するのは当然のことです。
「忙しいから代わりが見つかるまで辞めるな」と言う会社もあるかもしれませんが、それは会社側の都合です。本来、人手が足りないなら人を探すのは会社の責任です。
バイト先がどんなに「辞めるな」と言っても、法律では「2週間前に退職を申し出れば辞められる」と書かれています。
上司がそれを知らなかったとしても、裁判をすれば負けてしまうのは会社のほうなのです。
だから、あなたが「辞めたい」と思ったときは、自信を持って「辞めます」と伝えてください。それは、あなたの正当な権利です。
やめた方がいい
アルバイトをしている大学生でも、法律により「退職する権利」がきちんと守られています。まずは自分から退職したいと言いましょう。
特に、契約期間が決まっていない場合は、「辞めたいです」と伝えてから2週間たてば、退職は自動的に成立します。このルールは、労働法でしっかりと決められているのです。
ほとんどの場合が大丈夫です。しかし、労働法を知らないふりをして、強引な退職の引き止めを行う上司がいます。
アルバイトで無理をして授業に出られなくなったり、成績が下がって留年してしまった場合、その責任は会社が取ってくれるわけではありません。困るのは学生本人とその家族なのです。
もし、退職を申し出ても受け入れてもらえない場合は、労働基準監督署に相談したり、「退職代行サービス」(弁護士が対応してくれるもの)を利用しましょう。
最後:勉強を理由に退職することは法律で保障されている
「勉強が忙しいから」で退職することは大学生なら普通です。労働を知っていれば、退職を拒否できないことはわかります。
どうせ裁判しても負けるのは退職を拒否した会社です。まともな会社なら退職を認めてます。
大学生で退職理由を悩んだら、とりあえず「勉強が忙しい」と言っておけば安全です。
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