- 金を出して本を買ってこそ読書である。
- 図書館で読む本は読書ではない。
- よくわからないけど、本を買えばいいはず。
「迷ったら本を買え」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
しかし、私はこの考えに反対です。なぜなら、本を買ったからといって、すぐに読書家になれるわけではないからです。
「本を買う」よりも前に、読書を始める上で重要なステップがあります。
結論からお伝えすると、「最初は無理せず図書館で本を借りましょう」というのが私の提案です。
この記事では、「いきなり本を買って失敗した」という私自身の経験から学んだことと、読書を無理なく始めるコツをご紹介します。
読書のハードルを下げて、一緒に「読める自分」を目指しましょう!
本を買っても、本の中身が読めない理由3選
知識や読書習慣がない人が、いきなり本を買って読書を始めるのは難しいです。
これは例えるなら、車の教習所に通ったこともない人に「いきなり高速道路を運転しなさい」と無茶振りするようなものです。
そもそも本を買っても大丈夫な人は、以下のような方です。
- その分野に関する知識を十分に持っている人
- 読書にある程度慣れている人(読書習慣がある人)
読書習慣がない人がいきなり本を買っても、その効果は期待できません。
多くの人が本を買っても読まない、という状況に陥ります。
本を買ったのに読めない原因は、主に以下の3点に集約されます。
- 本を買っても読んでいない(積読している)自分のままで終わってしまう
- 無理をして難しい本や興味のない本を読書しようとする
- やる気(モチベーション)だけでは本は読めないことを知らない
それぞれの原因について、詳しく解説していきます。
本を買っても読んでない自分のまま

ゲームソフトを買っても、プレイしなければキャラクターのレベルは上がりません。
冒険に出ない勇者が「レベル1」のまま眠っているのと同じで、本もページを開かなければ何も始まらないのです。
もっとも重要なのは、「読む」という行動です。
図書館で借りた本でも、書店で買った本でも、書かれている中身(情報)に違いはありません。
「本を買った」という事実だけで、あなたの知識レベルが自動的に上がるわけではないのです。
もちろん、「身銭を切って本を買った」という高揚感やモチベーションは大切です。 しかし、それだけで満足してしまっては意味がありません。
読書とは、「読む」という行動とセットになって初めて、知識やスキルとして定着します。
本棚に並べるだけでなく、その中身を自分の中に取り込むことで、初めて「レベルアップ」ができるのです。
あせって読書をしようとする

焦って読書をしても、良いことはありません。
読書とは本来、強制されるものではなく、自由な楽しみだからです。
しかし現代では、YouTubeやSNSなどで「本を読まないと時代に取り残される」といった、不安をあおる言葉が溢れています。
まるで、就職活動で「周りの友人は内定が出ているのに、自分だけ決まっていない」と追い詰められる感覚に近いかもしれません。
著名人が「この本で成功した」と語るのを見ると、自分も変われる気がして、ついその本を買ってしまいたくなるものです。
しかし、本を買っただけで「賢くなった気分」になることは本質的ではありません。
実は、文化庁の調査によると、1ヶ月に1冊も本を読まない人は6割以上にのぼると報告されています。
読書習慣がないことは決して珍しいことではなく、今の日本ではむしろ多数派なのです。
学校のクラスで半数以上の人がやっていないことを、無理をしてまでやる必要はありません。
まずは肩の力を抜いて、自分のペースを取り戻すことから始めましょう。
私が読んでよかった本を紹介しているので、参考までに図書館で借りてみてください。

「読まないとダメ」と思い込む必要はありません。
やる気だけでは本を読めない

本を買った瞬間は、「よし、頑張って読もう!」と誰もが意気込みます。 しかし残念ながら、意気込みだけで最後まで読み通せません。
例えば、必死に働いたアルバイト代で3,000円の専門書を買ったとします。
「せっかく買ったのだから」と読み始めても、内容が自分のレベルに合っていなければ、途中で挫折してしまいます。
これは、読書初心者が陥りやすい典型的な失敗パターンです。
本を買うとき、私たちは「新しい知識を得たい」という期待を抱きます。
しかし、期待通りに読めなかったとき、多くの人は「自分には無理だった」「自分は頭が悪い」と落ち込んでしまいます。
その結果、読書をしようとした行動が、かえって自己肯定感を下げる原因になってしまうのです。
本当は「知識や経験が不足していて、本選びが合わなかっただけ」なのに、それを「自分の能力不足」と勘違いしてしまうのは、非常にもったいないことです。
この誤解が、あなたから読書習慣を遠ざけてしまいます。
よく「迷ったら本を買え」という言葉を耳にします。
しかしこれは、すでに大量の文章を読み慣れている「読書上級者」に向けられたアドバイスです。
まだ読書に慣れていない人がこれを真に受けると、読めない本(積読)ばかりが溜まっていきます。
そして、その本の山を見るたびに「どうせまた読めない」という無力感を感じ、最終的には読書そのものから離れてしまうのです。
本を買う前にできる改善行動:3選
本を買うことは、実は高いハードルとなります。
なぜなら、本を買っても得られるのは一時的な「やる気」だけで、読書の習慣化にはつながらないからです。
まずは、やる気がなくても自然と本が読めるようになることを目指しましょう。
ちょうど、好きなアニメや映画なら、特に気合を入れなくてもなんとなく見られるのと同じ感覚です。
本を買う前にできる改善行動について解説します。
- やる気に頼らずに本を読む
- 読書を始めるなら、まず図書館を活用しよう
- 無理に読書をする必要はない
やる気に頼らずに本を読む

「やる気がない前提で本を読む」という考え方で、読書を始めてみましょう。
「本を買って読む」という行為は、それ自体が自分でハードルを上げてしまう原因です。
だからこそ、「今日もやる気はないけれど、ちょっと読んでみようかな」というくらいの軽い気持ちで本を手に取ることが大切です。
まずは、自分のレベルに合った簡単な本から始めるのがコツです。たとえば、マンガのようなわかりやすい本でもかまいません。
簡単な内容なら無理なく読み進めることができ、自然と「読書って楽しいかも」と実感できます。
読書を続けるためには、「やる気があるときだけ頑張る」のではなく、「やる気がなくても読める」工夫をすることが大切です。
難しい本でもやる気があれば一時的には読めるかもしれません。
しかし、そのやる気は長く続かないことがほとんどです。焦らず、気軽に、本と付き合っていくことから始めましょう。
読書を始めるなら、まず図書館を活用しよう

図書館を利用すれば、お金をかけずにさまざまな本を試すことができます。
図書館の1番いいところは「無料で本を読める」という点です。
たとえば、本を買って読めなかった場合、「せっかくお小遣いを使ったのに・・・」と後悔することがありますが、図書館ならその心配はありません。
読み切れなくても、返却すればいいだけです。
「気軽に選び直せる」という自由さが、読書のハードルを下げてくれます。
図書館を利用していない人は気晴らしでもいいから、とりあえず行ってみましょう。
他にも図書館のメリットはあります。
- CDやDVDがある
- 本の置き場所に困らない
- 簡単な本が多くある
- ネットで簡単に予約できる
大学受験などで問題集に書き込みたいときは購入が必要です。
しかし、小説や読み物を楽しむなら、図書館を活用すれば十分です。
読書しなくても大丈夫

読書をしなくても、生活に困ることはありません。衣食住のように、生きるために絶対に必要な行動ではないからです。
たとえば、1か月何も食べなければ生命に関わりますが、1か月読書をしなくても人生が終わるわけではありません。
読書しなくても大丈夫なわけです。
読書を始めるタイミングも、無理に「今すぐやらなきゃ」と焦る必要はありません。
読書は「やってみたい」と思ったときに始めてみましょう。
自分が楽しいと感じることを、自分のペースで読書することが1番大切です。
そして、読書は誰かに強制されるものでもありません。
楽しみたいときに、自由に楽しめばいいのです。
読書をしなくても生きられることに関しては以下のページで解説しています。
最後
本を買っても読めるようになりません。本を読めるかどうかは読者の「知識」と「体験」と「読書の慣れ」が決めるからです。
いきなり本を買っても、読めないでテンション下がりまくるだけです。
- 本を買っても読めない
- 図書館で本を借りる
- 無理に読書しなくていい
本の選び方について色々まとめた記事を書きました。


